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銀河の審判 / アキラ 5

AIショートショート

アキラは、銀河連合本部からの緊急通信を受け取った。その内容は地球に衝撃を与えるものだった。
「地球の皆さん、あなた方の争いを収束させる期限を設定しました。72時間以内に平和的解決ができない場合、我々は介入します」
アキラは直ちに地球の各勢力に連絡を取った。連合A、連合B、連合Cの代表者たちが緊急会議に集められた。
しかし、話し合いは難航した。各勢力は自らの利益を主張し、譲歩する気配がなかった。
時間が刻一刻と過ぎていく。
アキラは必死に調停を試みた。「我々の未来は一つです。争いを続ければ、全てを失うことになるのです」
しかし、その言葉も届かなかった。
残り1時間となったとき、銀河連合本部から最後の警告が届いた。
「あなた方の努力は認めます。しかし、期限は変更できません」
そして、約束の期限が過ぎた瞬間、恐ろしいことが起こった。
突如、連合A本部に強烈な光線が降り注いだ。一瞬にして、巨大な建造物が蒸発するように消え去った。
続いて連合B本部、連合C本部も同じ運命をたどった。


地球中がパニックに陥る中、銀河連合本部からの声が響いた。
「これは警告です。我々は平和を望みます。そして、アキラを地球の代表として認めます」
混乱の中、アキラは決断を迫られた。彼は立ち上がり、全世界に向けて語りかけた。
「今こそ、私たちは一つになるべき時です。国境も、民族も、宗教も超えて。地球という一つの共同体として」
その言葉が、人々の心に響いた。恐怖と混乱の中で、人々は新たな希望を見出した。
そして驚くべきことに、わずか数日で地球は一つになった。国家の概念は消え、地球共同体が誕生した。
アキラは地球の代表として、銀河連合との交渉に臨んだ。
「我々は学びました。争いではなく、協調こそが進歩をもたらすことを」
銀河連合本部は満足げにうなずいた。
「よろしい。これであなた方は銀河社会の一員として認められました」
こうして地球は、銀河規模の平和と繁栄の時代へと踏み出したのだった。
人類は、恐ろしい経験を経て、より高次の存在へと進化を遂げたのである。

ー完結ー

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