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宇宙の架け橋 / アキラ 4

AIショートショート

アキラがザルト人との交渉に失敗してから数ヶ月が経った。彼は自分の未熟さを反省し、日々銀河の平和維持に努めていた。
ある日、アキラは緊急の通信を受け取った。地球の新しい宇宙ステーション「ホープ」で重大な事故が発生したというのだ。
アキラは迷った。地球人に姿を見せれば、銀河連合の秘密が露呈してしまう。しかし、仲間たちの命が危険にさらされているのだ。
彼は決断した。「人命救助が最優先だ」
アキラは高度な宇宙船で「ホープ」に急行した。到着すると、ステーションは酸素漏れと放射能汚染の危機に直面していた。
彼は躊躇なく行動した。銀河連合の最新技術を駆使し、驚異的なスピードで修理を進めていく。
ステーション内の乗組員たちは、突如現れた謎の宇宙飛行士に驚愕した。しかし、アキラの的確な指示と行動に、次第に信頼を寄せていった。
危機一髪のところで、アキラは酸素システムの修復に成功。放射能汚染も最小限に抑えることができた。
任務を終えたアキラは、急いでステーションを去ろうとした。しかし、一人の女性科学者に呼び止められた。
「あなたは…アキラさん?」
アキラは凍りついた。相手は彼の旧友で同僚だった佐藤美咲だった。
美咲は続けた。「あの失踪事件から、私はずっと真相を追い続けていたの。そして、銀河連合の存在にたどり着いた」


アキラは観念した。もはや隠し通すことはできないと悟ったのだ。
彼は美咲に真実を打ち明けた。銀河連合の存在、そして自分が「銀河の平和を守る巡回員」となった経緯を。
美咲は熱心に聞き入った。そして、驚くべき提案をした。
「地球も銀河連合に参加させてほしい。私たちにも平和維持に貢献する資格があるはずよ」
アキラは困惑した。しかし、美咲の真摯な眼差しに、可能性を感じたのだ。
彼は銀河連合本部と交渉し、地球の参加を提案した。長い議論の末、条件付きで地球の加盟が認められた。
その後、地球では大きな議論が巻き起こった。しかし、アキラと美咲の努力により、人類は徐々に銀河規模の視野を持つようになっていった。
そして、ついに地球代表を選出する日がやってきた。満場一致で選ばれたのは、他でもないアキラだった。
アキラは複雑な思いに包まれながら、その役目を受け入れた。
「銀河の平和のために、そして地球の未来のために、私にできることをしよう」
こうして、アキラは新たな使命を担い、再び宇宙へと旅立った。
人類の新たな章が、今まさに幕を開けようとしていた。

「銀河の審判 / アキラ 5」へ続く

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